滅菌手袋とラテックスアレルギー
滅菌手袋
微生物の伝播を防ぐ目的として手袋の装着をします。
標準予防策として血液・体液・排泄物などに接触する際には必ず装着します。
滅菌手袋に多い材質として天然ゴムがあります。
ラテックス手袋は脂肪分に弱い欠点があり、時間の経過とともに膨潤してきます。
そのため、手術中に指先が膨らみ、すれる、ねじれる、引っ張られるという物理的な負荷がかかると手袋に穴が開きやすくなります。
そのため、手袋に穴が開いていないときでもある一定の時間を経過したら手袋交換を行うことが望ましいです。
海外では2時間ごとの交換がよくおこなわれているほか、ピンホールや破損によるリーク防止のために二重装着が進んでいます。
ラテックスアレルギー(natural rubber latex)
ラテックスアレルギーとは天然ゴム製品に含まれているラテックスタンパク質が皮膚から体内に侵入しアレルゲンとして作用することで起こります。
最も多い症状は、手袋などの装着部分にみられる発赤や掻痒であるが、全身に広がる場合もあります。
ラテックスは駆血帯、滅菌手袋、尿道カテーテル、エスマルヒ、カラヤヘッシブなど様々な製品に使われているためラテックスアレルギーのある人には注意が必要です。
患者がラテックスアレルギーか否かを判断するためには天然ゴム製品でアレルギー症状が出るか否かだけでなく、アボカド、バナナ、キウイ、パパイヤ、イチジク、メロン、マンゴーなどラテックスフルーツと呼ばれるフルーツ類でアレルギーがあるか否かでも判断すると良いでしょう。これらのフルーツでアレルギーがある人が100%天然ゴム製品でアレルギー反応が出るわけではありませんが、リスクを回避するうえでは有効でしょう。