2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧
無菌法は、イギリスのリスター(Lister,J.1827~1912)の業績に負うところが大きいです。リスターはなぜ手術創が感染するのか疑問を抱き、その解明を目指して研究していました。1861年に物の腐敗現象は微生物によることをパスツールが発表するとリスターはこの…
縫合針には目的に合わせて様々な形があります。よく他のサイトでは角針と丸針の違いについて紹介されていますが、手術で使われる縫合針にそれだけの違いしか無いわけがありません。ここでは基本となる針の形についての説明や規格、見分け方について説明して…
麻酔 手の外科で使う麻酔には主にキシロカイン(lidcaine),アナペイン(Rapivacaine)が使われます。この2つの薬は発現時間(薬が効き始める時間)と持続時間が異なり手術時間などと合わせて麻酔を使い分けていきます。 キシロカイン 1) 発現時間と作用時間 発現…
気管挿管に伴う咽頭展開は麻酔科医が行う中で侵襲が最も高い操作のひとつです。ラリンジアルマスクの普及や各種挿管器具の開発が進んでいるため、将来はなくなる手技かもしれませんが気管チューブには手術に合わせて様々な種類のものがあります。 挿管とは?…
伝達麻酔とはなんぞや 末梢神経ブロックとも呼ばれます。麻酔の一種です。 末梢神経の付近に局所麻酔薬を入れて部分的に痛みを感じなくさせる麻酔です。 作用機序と意義、局麻中毒について載せていきます。 ブロックの作用機序 ブロックの意義 抗凝固療法中…
こんにちは、ゴールデンウィーク明けですね。頑張りましょう。体位の基本と各体位に対する呼吸器、循環器への影響、神経圧迫部位とその症状体位固定グッズを載せました。 手術体位の基本 仰臥位 側臥位 腹臥位 切石位 腹臥位 ビーチチェア位:肩関節手術 パ…
手術中の心電図,血圧,SpO2,体温,BIS,カプノメーターの正常値とその評価を一覧にしています。また抜管後の観察項目も挙げてます。
小児での手術では、何をされるのか、何が起こるのかわからない不安、分離不安、自身の行動や意思の抑制がされるなど成人に増してストレスを抱えることが増えます。このストレスに対して小児には手術の承諾だけではなくプレパレーションという本人が手術への…
主に予防的抗菌薬で使われる抗生剤の名称と略称です
予防的抗菌薬は、手術部位感染の発症を阻止する目的で投与され、術後感染症が発症してからの治療目的で投与する抗菌薬とは区別します。手術創の清浄度によって狙いを定める細菌が異なり、選択する抗菌剤が異なります。 予防的抗菌薬が有効に働くには投与のタ…