手術室の勉強会

自分の覚え書き。手術室で必要なアレコレと漫画をかくよ。

動脈血ガス分析とは?目的と正常値

  1. 動脈血ガス分析

よく、看護師は麻酔科にケツガス取ってきてーと言われます。

おならではありません。

血ガスと書いてけつがすです。

これの採取をすることで血液に含まれるガス分析・酸塩基平衡の評価を行います。

 

今回はその一部を記載

 

正常値

 

PaO2

80~100mmHg

基準値以下になる原因

換気障害:肺胞への酸素の取り込みが低下すること1回換気量が少ないと肺胞への酸素の取り込みが低下する。

拡散障害:肺胞から肺毛細血管への酸素の受け渡しが低下すること。間質性肺炎、肺水腫など

運搬障害:肺血流量が低下し酸素を全身に運ぶことができなくなること。肺血栓塞栓症など

換気血流比不均等分布:換気のある肺に血流がない、あるいは血流のある肺に換気がない

PaCO2

35~45mmHg

基準値以上の場合換気障害が考えられる。体内にCO2が蓄積するのでアシドーシスになる。基準値以下の場合肺胞過換気の存在を意味する。体内のCO2が低下するため、亜アルカローシスとなる。

Hb

男性13.8~16.6g/dl

女性11.3~15.5g/dl

↑多血症(真正多血症と二次性多血症)

↓貧血

pH 7.35~7.45
酸素含有率 15~23%
SaO2(動脈血酸素飽和度) 94~100%
HCO3- 22~26mEq/L

 

ちなみに純酸素で換気をしている場合のPaO2の値は450mmHg程度になります。

麻酔中は酸素濃度を空気中よりも高い濃度で維持することが多いため基準値以上の値を示すこともあります。