持針器と針-針の大きさによって把持する持針器の種類は変わる
縫合時に針を把持する器械のことを持針器と呼びます。持針器は把持する針の大きさによって選択されます。持針器に対して針が小さすぎると繊細な縫合はできませんし、針が変形してしまいます。また針が大きすぎると持針器の先端が開いたまま閉じなくなったり、ラチェット部分が緩くなったりします。
これ1本で2万程度、繊細な持針器だと8万ほどします、大事に使いたいですね。
そこで持針器と適切な針の大きさについて説明。
マチュー持針器 針の大きさ(馬針,2,1-0,2-0)
始めの画像に使われていたものです。一番大きな針で縫合するときに使われる持針器、閉腹や閉胸、器械と術野を結ぶために使われます。
ヘガール持針器 針の大きさ(3-0,4-0)
主に消化器、泌尿器外科での開腹操作や閉創縫合に使われることが多いです。術野の深さによって使われる持針器が長くなったり短くなったりします。
ライダー持針器 針の大きさ(4-0,5-0,6-0)
細い血管の結紮,小児科でよく使われます。ヘガールと形はよく似ていますが、持針器の先端に段がついており更に細くなっています。
カストロ持針器 針の大きさ(7-0,8-0)
主に顕微鏡下での操作に使われています。形成や整形外科(手)など。お箸を持つような手つきで持ちます。
眼科用持針器 針の大きさ(10-0,11-0)
カストロ持針器より更に小さい。眼科で使われます。ラチェットのついてないものもあります。